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ラタン家具
クッションなどでオールシーズンで対応できるラタン家具。 ラタンはヤシの仲間って知ってました?
今回は、アイランドスタイルのリビングに欠かせないトロピカルファニチャーと聞かれれば、誰もがイメージする、ラタンファニチャーについて話しをしてみます。
まずラタンと竹を混同している方がいらっしやると思いますが、ラタンは、熱帯ジャングルに育ち、太さ2.5~5cmの茎が60~150mにもなる、椰子の仲間の植物です。ラタンは軽くて取り回しが楽で、湿気、温度、虫害に強く、家具に向いているため、19世紀からイギリスの植民地で使われてきました。
ハワイでは、20世紀前半からホテルをはじめ、一般家庭にも普及していました。
ラタンファニチャーがアメリカでポピュラーになったのは、第2次大戦中、太平洋諸島の米軍住宅で使いはじめたことや、
1940年代カリフォルニアの人口が急増したこと、またハリウッド映画がラタン家具のある風景を多用したことによります。特にデザイナーのポール・フランクルが"スクエアープレッツェルアーム"をデザインしたことにより大人気となりました。
当時は、カリフォルニア・パサディナの「トロピカル・サン・ラタンカンパニー」や「セブン・シーズ」というメーカーが有名でした。
40年代にはスクエアープレッツェル、フルプレッツェル、リバースプレッツェル、ファン等の革新的なデザインが人気を呼びました。
でも、以後それらを越えるデザインが現れず、1960年代には、ラタン家具の人気は陰ってきました。
しかし、1980年代に入り、カリフォルニアルックというインテリアスタイルが人気になりました。
そのスタイルを表現したのが、人気テレビドラマの 「ザ・ゴールデンガール」です。
このドラマの中で40年代のラタン家具が多くのシーンで使われた事により、家庭でも同じ家具を使いたいとの需要が増えてきました。
現在、特に人気が非常に高いのは、40~50年代のアンティークです。90年代後半からカリフォルニアで、ハワイアナ(ハワイアンアンティーク)の人気の高まりにより、程度の良い物は年々手に入りにくくなり、入値段もうなぎ上りです。
リビングの6ピースセットで、$10,000以上となっています。レストアするのに大変そうな物まで、アメリカのスワップミートでは数百ドル~数千ドルの値段がついています。
オリジナルのノンレストアの状態の良いものが一番ですが、なかなか見つかりません。
デザインでは、肘かけの幅の数が増えるほど価値が上がります。
3連から6連というのが普通で、稀に8、10連という物もありますが非常にレアです。
以前LAで10連のポールフランクルモデルを見た事がありますが、ひじ掛けの幅が座面の幅の半分以上あり、バランスが悪く、欲しい、とは思わなかったですね。
何より、イス2脚で3000ドル以上もして、とても買える値段ではなかったですが。やはり6連がバランス的にも、使い勝手も
最適だと思います。
しかし、実際に家で使うとなると、アンティークでは心配という方も多いと思います。
そこで、5年程前から、「アイランド・サン・ラタン社」が当時と全く同じリプロダクションを作り始めました。
これはアンティークのコレクターが、程度の良いものが手に入らなくなったのと、値段の高騰に嘆き復刻したものです。
LAとハワイからアンティークの家具をフィリピンの工場に送って採寸し、最高級のラタンを使い、細部に渡り忠実に
復刻させたのです。
40年代当時もラタン家具を作っていた工場で作らせたので、コレクターをも唸る製品です。
このメーカーの商品は、カリフォルニア、ハワイのみで販売されていましたが、最近は日本でも手に入るようになりました。
日本では、ラタンは夏の物とのイメージがありますが、クッションカバーを季節によって替えればオールシーズン対応できます。
リビングをアイランドスタイルに模様替えするときには、ラタンファニチヤーを取り入れるというのは、いかがでしょうか。
連載誌:Lani Hawaii
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